サーブ・バイオファーマ株式会社

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技術解説

がん治療薬としての腫瘍溶解性ウイルスについて

がんの治療法

がんの三大治療法(手術、放射線、化学)に加えて、新たな先端医療としてウイルス療法が注目されている。

腫瘍溶解性ウイルスとは

  • 腫瘍溶解性ウイルスは、がん細胞を選択的に傷害するように遺伝子改変して作製されたウイルスである。
  • 正常細胞に感染しても複製しないため、正常細胞は傷害されないことから、新規抗がん治療薬として高く
    期待されている。

弊社の強み(がん治療薬として)

  • 当社の治療用ウイルスはアデノウイルスを基本骨格としています。アデノウイルスは風邪に似た症状を引き起こすウイルスで、身の回りに普段から存在しています。天然痘ウイルスであるワクシニアウイルスや、重篤な感染症を引き起こすヘルペスウイルス(HSV)とは全く別のウイルスです。
  • 当社の治療用ウイルスはがん細胞で特異的に高発現する「サバイビン」を利用して、がん細胞内だけで増殖し、正常細胞では増殖しないように遺伝子改変されています。
    • ほぼ全てのがんでサバイビンが発現していますので、当社の治療用ウイルスはほぼ全てのがんで抗腫瘍活性を示すことが期待されます。
    • がんの悪性度が高くなればなるほどサバイビンの量が増えますので、当社の治療用ウイルスは悪性度の高いがんほどより強力に作用して強い抗腫瘍活性を示すことが期待されます。
    • 正常な細胞ではサバイビンがほとんど存在していませんので、当社の治療用ウイルスは増殖せず、臨床的な安全性が高いと期待されます。
  • 治療用ウイルスががん細胞を溶解して破壊する過程では、がん細胞が抗原提示をすることになりますので、効果的に免疫が誘導され、患者様自身の免疫機能ががん細胞を攻撃することも期待されます。
  • 当社の治療用ウイルスはエコーなどを使いながら、体外から腫瘍に直接注射して投与しますので、患者様の体の外科的な負担も少ないです。
  • 化学療法や放射線療法でよく見られる嘔吐・脱毛・貧血・倦怠感などの重篤な副作用もないことから、患者様の体への負担が少なく、患者様のQOL(Quality of Life)の向上が期待されます。

がんの免疫療法

局所投与にて原発巣の腫瘍を溶解・殺傷するとともに、その過程で効率的な免疫誘導が可能となり、転移巣の腫瘍へも治療効果を発揮することが期待できる。

in vivo 遺伝子治療について